審神者実務・出陣管理

1.出陣・帰城ゲートの設定

 盛大な勘違いがあるようですが、本丸の大手門は出陣ゲートではありません。大手門は飽くまでも本丸と外界を繋ぐゲートであり、基本的に政府(歴史保全省内のゲート)・万屋・演練場へ行くための門です。一応戦場にも繋ぐことは可能ですが、推奨はされていません。

 そもそも、出陣は審神者の業務端末から指示を出します。端末からの指示でなければ戦場には繋がりません。広報アニメの『花丸』や『活劇』の影響で勘違いしている候補生も多いようですが、あれは飽くまでも一般向けに判りやすい演出として魔法陣を出現させたり、それっぽい装置を描いているにすぎません。本来の出陣ゲートは目に見えるものとしては存在していません。

 デフォルトでは出陣ゲートは本丸全体、帰城ゲートは広間に設定されています。これは変更が可能です。変更方法は出陣アイコンを右クリック→プロパティ→設定で開く設定画面です。そこに本丸見取り図が表示されるので、ゲートとする場所を選択して完了です。

 当本丸では当初は出陣ゲートを審神者執務室、帰城ゲートを広間に設定していました。その後、本丸の拡張を経て出陣ゲートは変わらず、帰城ゲートを新たに作った手入部屋隣の和室に設定しています。これは帰還から手入までの移動距離や時間を短縮するためです(直接手入部屋というのは設定できませんでした。手入中のケースがあるためです)。

 何処に設定するかはそれぞれですが、出陣ゲートは執務室かその隣室に設定するほうがいいかもしれません。審神者は出陣を見送ることは出来ませんから、いってらっしゃーいポチっとなが出来る執務室がベターではないかと考えています。なお、出迎えたいから帰城ゲートも執務室にしようかと思いましたが、執務室では手入部屋まで遠いので、辞めました。うん、延享以降は重傷帰還当たり前になりますからね。

 初期刀チュートリアル初陣を終えたらゲートの変更をしておくことをお勧めします。まぁ、出陣ゲートは本丸全体なんでそのままでもいいでしょうが、やっぱり、出陣は部隊全員揃って、審神者が声かけてからのほうが刀剣男士の士気も上がります。

2.部隊編成

 部隊編成も端末操作で行います。どういう術式なのかは判りませんが、部隊編成をすると自動的に刀剣男士にそれが知らされるようです。なので端末から刀剣男士の声が聞こえるんですよね…。

 同時に出陣可能なのは戦場1部隊・遠征3部隊です。遠征部隊は遠征先によっては錬度や刀種の条件があるので、それを確認しましょう。条件未満でも遠征は可能ですが、結果は必ず失敗になるので、気をつけましょう。なお、隊員に桜付きがいると大成功率が上がります。但し、全員桜付きでも成功だったり、桜付きがいなくても大成功になったりするので、桜付けは必須ではありません。

 戦場に出す部隊はそれぞれの戦場にあった刀種を選びましょう。夜戦や室内戦に太刀・大太刀・槍・薙刀を出すのは禁止とまではいきませんが非推奨です。国行迎えに行きたいからと蛍丸が出陣を強請るときもあります。ほぼお荷物になることを部隊員も蛍丸も納得し、資材が飛ぶことを審神者も納得してるなら出陣させてもいいでしょうが、お勧めはしません。

 隊長にはついつい錬度の高い、慣れた刀剣男士を指名しがちですが、お勧めは部隊員の中で尤も錬度の低い刀剣です。隊長には経験値ボーナスがあり、一般隊員の1.2倍の経験値が入ります。また、錬度の低い隊員を隊長にすることで指揮の訓練をすることも出来ます。

 また、隊員の並び順については大太刀複数を並べるのは勿体ないです。間に2振別の刀種を挟みましょう。これは大太刀が狙った刀剣とその両隣に攻撃するという特性を持っているからです。こうしておけば敵大太刀に此方の大太刀が一度に戦線崩壊させられる危険性を減らすことが出来ます(なので、敵大太刀が出ない戦場であれば並べても問題はありません)。

 部隊に打刀を入れるときは脇差もセットにしておくと二刀開眼をしてくれますので、戦場が部隊錬度に比べて難易度が高いと思えば脇差打刀セット投入をお勧めします。実質脇差は2回攻撃になりますし。ちなみにうちの本丸では初期刀だとどの脇差もお供をしますし、鳴狐には粟田口脇差がお供しやすいです。その一方で新選組での二刀開眼はあまり見ません。多いのは歌仙兼定+骨喰藤四郎orにっかり青江、鳴狐+骨喰藤四郎or堀川国広。これは初期からよく一緒に出陣していた影響だと思われます。

 刀装も戦場に合わせて装備させましょう。短刀・脇差・打刀は遠戦装備がお勧めですが、初期には遠戦装備を作る刀装資源は厳しいです。ある程度資源に余裕が出来るまではALL50で作れる軽歩兵と軽騎兵でも十分です。

 なお、検非違使が出現する戦場では部隊員の錬度は揃えましょう。検非違使は部隊の中で一番錬度の高い刀剣と同等レベルの部隊が出現しますので、検非違使マークがついている戦場は隊員の錬度を揃えましょう。30~39、40~49といった、10の位の数字が同じであれば検非違使の強さは部隊員と同等になります。つまり、部隊員最高錬度が40の場合と49の場合では、出現する検非違使のレベルは同じということです。

 因みに当本丸では1年目は検非違使対策部隊を編成し、全員打刀で金投石兵装備でした。錬度さえ揃っていればかなり楽に戦えます。また、極に対しては検非違使は無印と同じ扱いの錬度で部隊を編成してくるので、実質はかなり弱い検非違使が出現することになります。

3.出陣

演練

 演練は現状はどの所属国であっても同じ演練場での試合となります。

 演練は安全に錬度上げが可能です。負傷・刀装損傷は回復しますし、1試合毎に毎回回復するので折れる心配もありません。但し、回復は戦闘開始時の状態への回復なので、重傷で参加した刀剣男士が無傷になることはありません。なるなら重傷の刀剣男士を演練に連れてきて毎回部隊員交代して手入の資材と時間を短縮するわ!

 演練は1日に最大10戦が可能です。但し、出陣と違って1戦にかかる時間は実時間なので、10戦すれば約10時間が必要となります。そのため、日課任務としては3戦となります。以前は参加3戦、勝利5回と2つの任務がありましたが、現在は参加3戦、勝利1回、勝利2回、勝利3回の4つの任務になって以前よりも軽減されています。

 勘違いされがちですが、日課任務は絶対にクリアしなければならないわけではありません。特に演練は時間もかかることもあって、月間任務の最低値である月に12戦をクリアすればOKです。当本丸では週に1回土曜日に5戦、月に20~25戦です。

 なお、演練は刀剣男士同士で戦うため、普段の戦場よりも戦い甲斐もあるようです。また、安全に戦えることから戦術を試すための場にもなっています。

 また、審神者同士の貴重な交流の場でもあります。積極的に参加し審神者の友人を増やすのも良いでしょう。

遠征

 遠征は日課任務の一つです。決してお遣いやお散歩ではありません。初期の遠征先は10分とか20分とか短時間で終わるものもあるのでついついお気軽に考えてしまいますが、敵情視察でもあり、新たな歴史介入を阻止するためのものです。

 出陣と違い、任務時間は本丸との差異はありません。10分の遠征は刀剣たちにとっても10分です。本丸から直接その遠征先に飛ぶので移動時間はありません。

 遠征にはいくつかの条件が示されています。錬度であったり、刀種であったり。これを満たしていなくても遠征は可能ですが、必ず失敗します。部隊編成でも述べた通り、条件を満たした部隊を送りましょう。

 なお、当本丸では秋田藤四郎・堀川国広・陸奥守吉行が隊長だと大成功率が高いです。博多藤四郎も結構な割合で大成功を収めますが、彼の場合は大成功報酬に小判があることが大前提です。歪みないな、博多藤四郎。

 嘗ては1日の遠征日課は3回成功と10回成功でしたが、現在は3回出立と1回成功、2回成功、3回成功の4つの任務になっています。

出陣

 審神者業務において一番の中心となるのがこの時間遡行軍討伐の為の出陣です。

 日課任務としては1回の出陣、1回の本陣制圧、1,3,5,10回の勝利と検非違使討伐1回です。嘗ては出陣1回・本陣制圧1回・勝利10回・検非違使討伐5回でしたが、検非違使の出現が減っていることもあり、日課任務も減っています。

 どの任務にも言えることですが、任務として示されている回数は『審神者就任間もない本丸でも問題なくこなせる最低限の数値』です。なので、日課が終わったから仕事が終わりではありません。寧ろそこからが仕事です。

 本丸の出陣システムを使えば、1戦闘は移動時間を含めて本丸時間の5分です。敵出現位置までの移動・索敵・遠戦・白刃戦・戦績表示までで5分なので、1時間に12戦闘が可能です。尤も現在確認されている戦場で12戦場あるのは池田屋の記憶の三条大橋だけですが。

 ですので、当本丸のように出陣・遠征を本丸時間8時間と定めている場合、12×8の96戦が可能です。実際には手入れだったり部隊入替だったりで1時間10戦くらいでしょう。

4.戦闘

 戦闘は索敵→遠戦→白刃戦の流れで進みます。審神者が関わるのは索敵後の陣形選択と戦闘終了後の進軍・帰城の選択だけです。

 遠戦は短刀・脇差・打刀の装備する投石兵・弓兵・銃兵による攻撃で、弓兵→銃兵→投石兵の順番で攻撃します。この3刀種だけで出陣すると、遠戦のみで戦闘が終了することもあります。

 遠戦が終わると白刃戦に移行します。両軍ともに機動の高い順で攻撃し、審神者の監視画面上では2ターンの攻撃で戦闘は終了となります。錬度が高めの薙刀が一番高い機動を持っている場合、他の刀剣男士の出番なく白刃戦が終了することもあります。まさに岩融の誉科白『俺が功績を狩ってしまったようだな』状態です。

 刀剣男士は通常攻撃の他、会心の一撃、二刀開眼(脇差&打刀)、真剣必殺(中傷以上)、遠戦回避(極短刀)、弾き返し(極脇差)、庇う(極打刀)、重攻撃(極大太刀)などの攻撃も行ないます。真剣必殺は一振りが発動すると連鎖発動することもあります。

 隊長が重傷を負うと部隊は強制帰還となります(なので現世の創作物のように単騎出陣からの刀剣破壊は有り得ません)が、部隊員の重傷では進軍することも可能です。但し、進軍を選択した場合、本当に進軍してよいのかという確認アラートが表示されます。

 刀剣破壊は重傷で戦闘開始した場合のみ発生します。無傷・軽傷・中傷で戦闘を開始した場合、重傷を負っても戦線離脱こそしますが折れることはありません。これは政府が刀剣男士にそのような術式をかけているからです。実際敵軍は無傷から刀剣破壊に至ります。

 なお、お守りをつけている場合、刀剣破壊後生存1の状態で復活します。但し戦線崩壊状態なので戦線復帰はしませんし、同戦闘内での再度の刀剣破壊もありません。

※装備に関する注意事項

 戦場によっては装備できるものの効果を発揮しない刀装や装備があります。

  • 市街戦・室内戦→馬の効果無効
  • 室内戦→投石兵・弓兵の攻撃が発生しない
  • 雨の戦場→銃兵の攻撃が発生しない

5.戦闘終了後

 戦闘が終了すると、審神者の端末には戦闘結果が表示されます。敵味方の損害、結果判定(完全勝利S・勝利A・勝利B・勝利C・敗北)、獲得経験値、誉、ドロップ刀剣の順番で表示され、最後に進軍するか部隊回復するか、帰城するかの選択となります。但し、隊長が重傷・行き止まりマス・敵本陣の場合は選択画面はなく自動的に帰還します。

 戦闘結果については戦績管理の意味で記録をつけておくほうが望ましいと思います。当本丸では陸奥守吉行とへし切長谷部がプログラムを組み、自動的にこれらの画面が本丸内メインサーバに動画として保存されています。正確には戦闘開始から選択までが1ファイルとして保存されています。

 その保存されている動画から、その日の祐筆が必要な画面をキャプチャし、戦闘時の動画を戦場分析課のフォルダに転送、戦闘結果画面を近侍のフォルダに移動します。更に近侍がキャプチャした画像から必要なデータをEXCELに記入します。

 近侍が入力したデータにより刀剣男士の錬度及び経験値も管理され、翌日以降の部隊編成の参考資料となります。戦況分析課では戦闘動画を見て会心の一撃や二刀開眼、回避や打ち返し、庇う、重攻撃の発生率やそれぞれの攻撃パターン、受傷傾向などを分析します。

 戦況分析課の分析は絶対にやらなくてはならないことではありません。飽くまでも当本丸ではやっているというだけですし、これを始めたのも本丸運営当初からではなく、運営開始して余裕が出始めた3ヶ月以降です。当初は審神者の報告書作成の為、戦闘結果画面を手作業でキャプチャし、その結果をEXCELに入力していたたけでした。ただ、この作業も時間がかかるため、3か月目からは祐筆と近侍が入力をほぼリアルタイムで行なってくれるようになり、審神者の負担がかなり軽減されました(具体的に言うと睡眠時間が2時間増えました)。

 報告書には自動的に必要なデータは入力されるので、画面キャプチャからの入力は不要です。飽くまでもこれは予備資料というか、審神者や刀剣男士が今後の為の資料とするために行なっていることです。なので、必要ないと思えば行なわなくてもよいことです。次の錬度までの経験値は編成画面からも確認できますし。

6.撤退

 戦闘結果画面の最後に出る進軍云々の選択ですが、これはどの程度の状態であれば帰還するのかを決めておいたほうが良いです。最近になって部隊回復が出来るようになりましたが、これは飽くまでも疲労度の回復をアイテムを使って行うだけなので、傷の手入は出来ません。つまり受傷状態には変化がないのです。それを踏まえた上で進軍するか否かを決めましょう。

 人間である審神者であれば、刀装が減ったら帰還させたいし、傷を負ったまま戦わせるのも心苦しい思いもあります。けれど、刀剣男士は人間ではなく武器であり、戦うことを誇りとしています。人間とは全く考え方感じ方が違います。なので、無傷の刀装減っただけ状態で帰還させると多かれ少なかれ不満を抱かせる結果になります。それが積もれば審神者への不信感や不満を生みます。

 刀剣男士とはよく話し合い、どの程度の状態であれば進軍するのか撤退するのかを決めておきましょう。出来るだけ早いほうがよいですし、決まった方針は新たに顕現した刀剣男士にも伝え納得したうえで出陣させましょう。納得できないのであれば、その本丸とは御縁がなかったということで本霊に戻っていただくのも一つの方法です。

 方針は一度決めたらずっとそれを貫くというわけでもなく、戦場が進めば方針変更もあります。その際はしっかりと刀剣男士たちと話し合いましょう。

 当本丸の場合、当初は『軽傷以下は進軍、中傷・刀装なしは帰還、中傷・刀装ありor中傷刀装なしで次がボス戦は要相談、重傷は撤退』というルールでした。これは初日夜に初日顕現の6振と相談して決めたことです。その後、延享の記憶が解放され、現在の『中傷までは進軍、重傷進軍不可』へと話し合いを経て変更しています。

出陣における審神者の役割

 この出陣における審神者の役割について、研修所では詳しく解説しない&戦術についての講義があることで勘違いしている審神者候補生が多いということで独立した項目で解説します。

 

 出陣における審神者の役割は ①戦場選定 ②部隊編成 ③出陣指示 ④陣形選択 ⑤進軍or撤退指示 の5つだけです。

 戦場において審神者がすることは陣形を選択した後は何の指示も出せず、戦闘終了後に進軍するか回復するか撤退するかを選ぶことしかできません。

 実際の出陣業務を見れば判ることですが、戦闘中には戦場にいる刀剣男士の声は聞こえますが、審神者の声は刀剣男士に聞こえません。

 陣形を選択し伝えた後、遠戦に入った段階で通信は一方通行になり、戦闘終了後の選択肢が表示されてから漸く双方向通信が可能になります。

 つまり、審神者には実際の戦闘に関しては何の権限も役割もないのです。

 これは演練においても同様で、審神者の役割は対戦相手を選ぶことと戦闘においては陣形を選択するだけであり、実際の戦術は刀剣男士に一任されます。

 

 そもそも、政府も歴史保全省も陸軍も審神者に戦闘指揮官であることを求めてはいません。

 確かに審神者は本丸に駐留する軍の指揮官です。本丸はこの戦いの前線基地であり、その前線指揮官が審神者です。

 ですが、審神者に求められる役割は戦闘指揮ではありません。前線基地であり生活拠点である本丸を整え、刀剣男士を戦場へ送り出して遡行軍を討伐してもらい、武器である刀剣男士の維持管理を行う。それが審神者の役目です。

 大部分の審神者は就任するまでは一般人です。軍略や戦略、戦術を専門に学んではいません。そんな軍事のド素人に政府は何故前線を任せるのか。それは刀剣男士という戦の専門家がいるからです。彼らは刀剣という武器の本能で戦いを知っています。数多の名のある武将や武士に使われたことでその魂に軍事というものが刻み込まれています。だから、政府は戦いについては刀剣男士にすべて任せているのです。但し、一兵士に戦いの責任を取らせることは出来ません。また、人間が起こした戦いだからこそ、付喪神の分霊たる刀剣男士に責任を負わせることも出来ません。だから、指揮官として人間の存在が必要なのです。

 (勿論、審神者が必要なのは刀剣男士を顕現し維持し、付喪神として刀剣として『人間に使われたい』『所有者の傍にありたい』という欲求を満たすという理由もあります。)

 審神者が戦術まで指示するのであれば、研修期間にもっとみっちりと戦術を学ぶための講義が行われるはずです。実際に陸海空宙軍の士官学校ではそのために数年間学びます。審神者が戦の指揮を執るのであれば、審神者も同様に士官学校にて学ぶこととなるはずです。でも、それがないということは、政府は審神者に指揮を執れとは言っていないということになります。

 というか、審神者が指揮を執るべきとかほざいている人に教えてほしいですよ、あの出陣システムでどうやって指揮が執れるのか。

 勿論、軍議を開いて基本戦術を打ち合わせたり、相談したりするのは無意味ではありませんし、是非やるべきだと思います。けれど、その中心が審神者である必要はありません。

 黒田の刀がいます。名軍師と言われた人を知る刀たちです。天下人の刀がいます。初の征夷大将軍だった人の刀も、初めて幕府を開いた人の刀もいます。天下を争った武将の刀もいます。天才と呼ばれた武将の刀もいます。天才剣士の刀もいます。幕末の動乱を駆け抜けた刀もいます。戦場を知る存在がいるのです。その彼らに任せてよいのです。

 というか、門外漢の審神者が口を出すと混乱しますから、判らないなら無理に何かを言う必要もありません。戦術を学ぶことが悪いとは言いません。寧ろ良いことでしょう。けれど、優先順位は低いです。本丸を日常的に過不足なく回せるようになり、書類仕事も提出期限を守って行え、刀剣たちとのコミュニケーションも十分に取れたうえで、戦術を学ぶというのなら良いのです。特に軍師系の所有者を持つ刀剣たちは審神者が戦術に興味を示すととても喜んで色々と教えてくれますから、コミュニケーションも取れて一石二鳥です。

 審神者の戦術指示は出来ればよいことではありますが、出来なければならないことではないということです。

 但し、刀剣男士には確りと『戦闘の専門家であるあなたたちに個々の戦闘は任せるが、進軍撤退は指揮官である審神者の責任で行う』ということだけは伝えましょう。最終的な責任の所在を明らかにすることは結果に責任を持つという覚悟を示すことになります。そうされることで刀剣男士は安心して戦闘に臨めるようです。