1.真名
戸籍上の名とは別に『その人そのものを示す真実の名前』。世界各地域の神話や古代民話などに登場するし、それを知られると知られた者に支配されるといわれるもの。読みは『まな』。
元々は戸籍上の名前とは別物だったが、日本では少なくとも平安時代にはその区別がなくなっているように思われる。それもあって、少なくとも戦国時代までは基本的に肉親以外は名を呼ばず官職名や通称を用いていた。そこから、現代における認識は真名=本名となってしまっている。
神道や各種魔術では重要視されているが、現代(23世紀)日本において、名前は『個体識別記号』の一つに過ぎず、『真名が自分の魂そのものを示す』とは思っていない者が多い。そのため、真名には何の力もない。
刀剣男士は妖怪であり、その『真名』の重要性を認識しているが、上記人間側の真名認識により、相互の共通認識が成り立たず、真名を知ったからといって何かが出来るわけではない。
元々刀剣男士は『桁外れの戦闘能力を持つ』という以外の神としての力を持っていないから、仮令認識一致して真名を握れたとしても何かが出来るわけではない。
但し、政府側が審神者の安全のため個人情報を徹底して隠すこと、神霊側の認識を知っていることから真名(本名)は伏せるように指導を徹底している。また、念のために審神者就任の際に真名は全て審神者号に変換し認識されるように咒が施してある。
なお、一部創作において『真名』を『しんみょう(しんめい)』と読んでいるケースがあるが、それは某ゲーム発祥の造語。正しい読み方は『まな』。(ウン十年誤解してたのか!?と慌てて調べたら、元ネタが判明して、今の若者の情報源の偏りに愕然とした)
2.本御霊と分霊
現世にある刀に付喪神が宿っており、それを本御霊と称する。刀剣男士は力の一部で分霊と呼ばれる。刀剣男士となってからは本御霊とは別個体という認識になっており、刀剣男士からすれば本御霊は『○○という刀剣の親分』的な捉え方をしている。
刀剣男士となるまでは、本御霊が見聞きした記憶を有するが、分霊として審神者の許に赴いた後は、記憶も独立する。本御霊を通じて共有するようなことはない。
刀剣男士はあくまでも付喪神の一部に過ぎず、刀剣としてのレアリティは刀剣としての能力値に反映されるのみ。神としての力には関係ない。そもそも神としての力を持っているのは本霊であり、分霊にはない。分霊自身に神としての力があれば自分で顕現可能だが、それがないため審神者の霊力が必要となる。
また、審神者の霊力によって顕現するため、その細かな性格には差異があり、それが個体差と呼ばれる。なお、顕現するときの審神者の刀剣イメージはかなりその刀剣男士の性格を左右する。(例:燭台切はオカンと審神者が思ってる→オカンな燭台切。燭台切に何のイメージもない→ゲームそのものの燭台切)
2次設定でよくあるオカンな燭台切、アニキな薬研、びっくり爺な鶴丸などは、審神者が1000人を超えたころに作られた交流サイト『さにわちゃんねる』のネタから生まれたイメージ。元々は審神者の性格による個体差だったが、インパクトが強く他の審神者がその影響を受けたため、そういった性格の刀剣男士が生まれるようになった。
3.神格
『刀剣の付喪神』であるから、神格は全て同じ。基本的に『付喪神』は何の付喪神であっても同格という捏造設定。マグカップの付喪神だろうと、刀剣の付喪神だろうと神格は同じ。
ちなみに神格の高さは 天津神>国津神>自然現象の神格化>植物の神格化>人間の神格化>>>>>付喪神という設定。(飽くまでも当方の創作ではという限定つき)
なお、神格を持っているのは本御霊であり、刀剣男士に神格はない。当然、刀剣男士間で神格の差はない(元々神格を持っていないんだから当然)。
なお、公式ツイッターで巴形に『神格が高め』とあるが、公式には申し訳ないが納得できないので、スルーする。そもそも逸話や人の想いが集まっている名のある刀剣たちと、刀剣の形の集合体として公式が勝手に作った刀剣では神格が桁違いに違うと思うんだが……。巴形以外の刀剣たちは本物の『刀剣の付喪神』だろうけど、巴形はどう考えても政府(公式)が作り出した人工の付喪神じゃなかろうか。
4.神力
本御霊が持つ、神としての霊力のようなもの。
神力の強さは付喪神として存在した時間による。大体付喪神にしてもその他の妖怪にしても長生きしてる分だけ力が強いといわれていることから、このように設定。
つまり、大凡、小烏丸→源氏兄弟→鶯丸→三条→獅子王→三池兄弟→明石国行→鳴狐→粟田口・蛍丸・愛染国俊……という感じで力が強い。
分霊である刀剣男士はあくまでも刀剣としての力のみ。レア度とかは刀剣としてのステータスに影響を与えるのみで、神力などには影響しない。神力も本御霊が持ち、刀剣男士は持っていない。
5.神域
神域は特定の神様の領域ではなく、あくまでも『神様を祀るための清浄に整えられた場所』であるだけ。そのため『三日月宗近の神域』といった場合は『三日月宗近の本体が祀られている場所周辺』を指し、『三日月宗近が作り出した好き勝手に出来る現世から隔離された閉鎖空間』ではない。本丸が神域といわれるのは『刀剣男士という戦神を祀る場所』という認識に過ぎない。
6.神隠し
刀剣男士はあくまでも分霊であるので、自分の閉鎖領域は持っていないし、閉鎖領域を作る力もない。
神隠しをしたければ本御霊によって行なってもらうしかないが、刀剣男士となっている間は本御霊とは別個体なので意思疎通もできないし、本御霊側でも分霊の状態を把握は出来ない。刀剣男士が本御霊に還るときには個を失っているため、『神隠ししたい』という欲求も消えている。
そもそも、刀剣男士として戦うために現世に下りている彼らが、その戦いを継続できなくするような『神隠し』して審神者を独占し閉じ込めるなんてことをするはずがない。
7.結界
本丸にはあらかじめ呪術(宮内庁神祇局)による結界と23世紀のハイテクノロジーによる防御壁が張られており、これを総称して『結界』と呼ぶ。審神者執務室及び審神者私室にも同じものが施されている。
8.呪符
必要に応じて結界符や緊縛符などが宮内庁神祇局によって支給される。一部の審神者は自分で作ることも可能。
9.言霊
真名が信じられていないことからも判るように、かなり廃れた感覚。
元々日本は『言霊の国』とも言えるほどに『言葉』を大切にしていたが、現代人にはその感覚が殆どない。
審神者の中には『言霊によって刀剣男士を従わせることができる』と思っている者もいるが、それは刀剣男士が『上司の命令には絶対服従』という認識を持っているために命令を聞いているに過ぎない。しかも、そういった刀剣男士は審神者の誤った認識によって顕現したせいで本来の性質とは若干異なり、『命令に逆らわない=忠実』と誤認している。まともな刀剣男士は理不尽な命令であれば逆らうし諫言する。
但し、言霊が使える審神者もいる。これは『神薦審神者』『寺社薦審神者』に限られ、さらにその中でも長年修養を積み、審神者になる以前から『言霊』を意識して生活してきた者のみである。つまり、全審神者の中で10人いるかいないか程度でしかない。
10.術具
オリジナル設定の、審神者業務補助アイテム。霊力貯蓄アイテムと式神符がある。
- 霊珠
- 水晶やムーンストーンなどの半貴石のパワーストーンに審神者が霊力を注いで作る。1粒あたりカンスト刀剣男士の生存を5回復させる程度の霊力が篭められる。宮内庁神祇局陰陽部の術者がパワーストーンに術を施し、霊力を貯蓄できる。蓄積した霊力が消費されたらまた再度篭め直して再利用可能。篭められた霊力のみで手入れを行なうため、資材消費はない。また、手入に必要な個数の霊珠を一度に使用するため、手伝い札を使ったのと同様、一瞬で手入れが完了する。かなりのチートアイテム。但し、後述の手入小妖精がいなければ使えない。パワーストーンの確保が難しく、同様の効果を持つ霊符で代用可能だが、霊符は1回限りの使用であり、作るのに特殊な呪術用の文字の習得と毛筆による作成が必要なので面倒くさい。
- 霊宝珠
- 霊珠の本丸設置バージョン。篭められる霊力は満タンであれば5年は本丸・刀剣男士50振の現身維持が可能。但し、刀剣男士が増えたり本丸規模が大きかったりすればその分維持年数は減る。余力があるときに審神者が霊力を篭め、審神者不在時や審神者の体調不良時などに利用される。
- 手入小妖精
- 通常の手入式神よりも小さなサイズの手入式神。霊珠を使って刀剣男士の手入を行なう。霊珠のみで資材消費をせずに手入れが出来るが、各刀剣につき1体の専属式神となる。のちに霊珠の代わりに霊符を使うようになると、本丸の手入部屋とリンクし、資材を消費することによって消費霊力を抑えることも可能になった。